Nobo-Sanのボクジュー一滴

正岡子規『墨汁一滴』の超・現代語訳ブログ。やっぱり柿うまい。

浮いている小便桶

 俳句を作る人は、大体の趣向を思いついたら、言葉の使い方をおろそかにするので、何を言いたいのかわからなくなることが多い。

 

  浮いて居る小便桶や柿の花

 

 という句なんかは、作者の意図としては「柿の花」が「小便桶」に浮いているつもりなんだろうけれど、この言い方だと「小便桶」が水にでも浮いているみたいである。

 

 こういった句は投書の中には結構多い。

 

 ついでに言うと、「浮いている」を「散っている」に直しても、やっぱり意味わからない。

 

(1901/06/07)