夜が短い季節ではあるが、病を抱えて身でしかも眠れないとあっては、行燈の下の時計だけを眺めてとても長く感じる。 午前1時、隣の赤子が泣く。 午前2時、遠くで雛の声が聞こえる。 午前3時、単行の機関車が通る。 午前4時、紙を貼った壁の穴がわずかに白ん…
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