Nobo-Sanのボクジュー一滴

正岡子規『墨汁一滴』の超・現代語訳ブログ。やっぱり柿うまい。

関羽の秘密

 毎朝包帯を取り換える時、多少の痛みがあるのが嫌でならんので、かならず新聞か雑誌か何かを読んで痛みを紛らわしている。
 痛みの激しい時は、新聞をにらんでいるけれど何を読んどるのか全くワカランといったことがある。けれども、新聞のほうがおもしろい時には、いつの間にか時間が過ぎていることもある。


 それで思い出したのだが、むかし関羽の絵を見て、関羽が片手に外科の手術を受けながら本を読んでいたので、「手術もイタそうだけどヘーキな顔して本を読んでるところを見ると、関羽ってメチャ強い人なんだ」と子供心に感心していた。
 ナーニ、今考えてみると関羽もやっぱり、読書でもって痛さをごまかしていたに違いない。

(1901/02/13)