Nobo-Sanのボクジュー一滴

正岡子規『墨汁一滴』の超・現代語訳ブログ。やっぱり柿うまい。

タンポに燗?

 羽後能代うごのしろ方公ほうこうが手紙をよこして、その中でこう言っている。

 

御著『俳諧大要』に言水ごんすい

 

   うば捨てん湯婆たんぽかんせ星月夜


の句につきて「湯婆に燗せとは果して何のためにするにや」云々と有之これあり候、その湯婆につき思ひ当れるは、当地方にて銚子ちょうしの事をタンポと申候事にてお銚子持つて来いをタンポ持つて来いと申候、これにて思ふに言水の句も銚子の事をいへるにて作者の地方かまたは信州地方の方言を用ゐたるにはあらざるかとぞんじ候云々

 

 この答えが正しいのだろう。

 

(1901/05/27)

 

 


 

 ハッキリ言って手紙の部分が何言ってるかよう判らんので、簡単にまとめると、

 

 あなたが書いた本の中で言水の「姥捨てん...」の句について、”「湯婆に燗せし」ってどーゆー意味だ? “って書いていたけれども、ウチの地方じゃお銚子のことを「タンポ」って呼ぶから、言水もここの方言を使ったんじゃね?

 

 といった内容。実にどーってことのない感じでした。

 

 

新部良仁