カンザシでもって雪の深さを測るってのは、畳算と一緒で、ドドイツの材料みたいにイヤミが多く、ここには適さないようである。
「はかりし」とここには過去形になっているけれども、フツーは「はかる」と現在形で書くものだ。
「つきぬ」がどういう意味か分からん。「くっつく」という意味か。だとすれば、空から降ってきた雪がくっついたのか、それとも下に積もった雪がくっついたのか、どちらにしても穏やかな状況じゃなさそうだ。
結句ではじめて「雪」が登場するのに、第2句で「ふかさ」と言ってしまうのは、順序が逆だし、しかも距離的にも離れすぎているので、あまり上手な詠み方じゃない。
(1901/03/30)